ニューラルネットワーク
ニューラルネットワークとは、脳機能の特性に類似した数理的モデルです。ニューロン(神経細胞)とシナプス(ニューロンの接合部分)からネットワークを形成し、学習によってシナプスの結合強度を変化させ、問題解決を行います。
ネットワーク関数
ニューロンを配置する層は、入力層、中間層、出力層などに分かれています。以下は、中間層が1層の場合のモデルを取り上げます。
まず、入力層(
ここで、
次に、中間層から出力層(
①と②の合わせると、入力層から出力層への伝播は以下でまとめられます。
誤差の評価
誤差の評価により、ニューラルネットワークの重みパラメタ
この二乗和誤差を最小(極小)にするための条件は以下で表されます。
誤差逆伝播法
誤差逆伝搬法(Backpropagation Method)とは、ニューラルネットワークを学習させる際に用いられるアルゴリズムです。中間層について、次のようなモデルを想定います。
ここで、誤差
誤差逆伝搬法の手順
誤差逆伝搬法の手順は以下になります。
- ④と⑤より、順伝播で全ての中間層と出力層の値を求める。
- ⑦より、出力層の誤差
を計算する。 - ⑧より、誤差
を逆伝搬させ、全ての中間層の誤差を求める。
- ⑨と⑩より、極小条件③を評価する。
⑧の導出
まず、⑥と⑦より、
④と⑤より、
この両辺を
これを(1)に代入すると、⑧が得られます。
⑨と⑩の導出
④より二乗和誤差
④の両辺を
これと⑥を(2)に代入すると、⑨が得られます。一方、⑩についても、(2)を以下のように書き換えると同様に得ることができます。

