リュービルの定理とは

/熱・統計力学

リュービルの定理

リュービルの定理とは、位相空間における任意の体積は時間の経過に対して変化しないことを表す定理です。

巨視的な系の粒子数を N1024)、自由度を f3N)、粒子の一般化された座標を q、運動量を p とすると、系のある状態は、それらを変数とする位相空間内の1つの点(代表点)として表すことができます。

Γ(q1,q2,,qf,p1,p2,,pf)

位相空間の密度の不変性

位相空間の密度を ρ とすると、リュービルの定理は次のように表されます(①の導出)。

dρdt(q1,,qf,p1,,pf)=0  

この式は、ハミルトニアン方程式

dqidt=Hpi  dpidt=Hqi  

を使って次のように書くこともできます(③の導出)。

ρt+i(ρqiHpiρpiHqi)=0  

位相空間の体積の不変性

位相空間の微小体積内の点の数は、時間が経っても変化しません。これは、代表点は消えたり、生じたりすことはなく、微小体積の境界から出入りすることもないからです。このことは、位相空間の微小体積を、

dΓ=dq1dq2dqfdp1dp2dpf

とすると、以下のように表されます。

(ρdΓ)t=(ρdΓ)t+dt

しかし、①より、ρt=ρt+dt であるため、

(dΓ)t=(dΓ)t+dt

となり、位相空間の微小体積は、形が変わっても、体積は変化しないことが分かります。

式の導出

①の導出

位相空間内の確率密度の変化については、保存の法則より

ρt+(ρv)=0

位相空間の場合は、

(qi,pi)v(q˙i,p˙i)

と置き替えられるため、

ρt=i((ρq˙i)qi+(ρp˙i)pi)=iρ(q˙iqi+p˙ipi)i(ρqiq˙i+ρpip˙i)

この第1項は、ハミルトン方程式②より0になるため、以下の式が得られます。

ρt=i(ρqiq˙i+ρpip˙i)  

④は次のように全微分で書き替えられるため、

ddt=t+i(dqidtqi+dpidtpi)

①が得られます。

dρdt=0  

③の導出

④の q˙ip˙i にハミルトン方程式②を代入すると③が得られます。

ρt+i(ρqiHpiρpiHqi)=0  

 

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